2015.3 METCALF(メカフ)
2015年3月、アメリカテキサスにて開催された音楽と技術の祭典「SXSW2015」TRADESHOW、DMM.make AKIBAブースにて発表したウェアラブルアームロボット。
METCALF(メカフ)という名はきゅんくんがウェアラブルロボットを「メカフク(メカ服)」と呼んでいたことに由来する。
機能としてのウェアラブルデバイスが普及した未来、デバイスを身に付けることが当たり前になった人々は機能のないデバイスをも身に付けるようになるだろう。
METCALFは現代における、機能のないファッションとしてのウェアラブルデバイスである。着用すると、無骨な2本のアームロボットが人間の肩から生えているように見える。役に立つ機能は全くない。コスチュームではなくアクセサリーの様に様々な服装にコーディネートすることができるロボットだ。METCALFは生物に似た、予めプログラミングされた動きを繰り返している。ロボットの意思や心は無く、プログラミングされた機械、というそれだけが存在している。
きゅんくんはMETCALF-ロボット-を人間が着ることによって機械らしさと人間らしさの境界を探っている。つまりこれは身体拡張のためのデバイスではない。身体の一部となるものではない。機械は機械、人間は人間である。剥き出しの金属を身に付け、モーターの振動や音を身体に直に感じると、人々は生物の鼓動を感じるように、自分と全く違う存在である機械に対して愛情や恐怖など感情を覚える。このロボットの一番の目的は、人間と機械とがどこまで物理的距離を縮めることができるのか、縮めた際どこに人と機械の境界が生まれるのか、それを探ることにある。
レーザーモジュール搭載ver.「METCALF LASER feat. YAVAO」はこちら
自由度: 6自由度 (8自由度に拡張可能)
全長: 1260 mm (左右のアーム各々510 mm)
重量: 2838 g (内バッテリー404 g, 左右のアーム各々884g, レーザーモジュール未搭載ver.)
素材: アルミニウム
バッテリー容量: 3900 mAh
センサー: 未搭載
スポンサー: no new folk studio, DMM.make AKIBA, ABBALab
robot: Kyun_kun
program: Kikukawa Yuya
model: 猫守ざーにゃ
costume: chloma