METCALF clione

2016.3.25 METCALF clione (メカフクリオネ)

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METCALF clioneは、直接的に人の役に立つことのない、機能のないファッションとしてのウェアラブルロボットである。羽のようなアームロボットを着用し、ロボットの振動や音などを体感し自分ではない他者としてのロボットと空間を共有することができる。

 

METCALF(メカフ)の名は「メカ服」に由来する。METCALFシリーズは、ロボットと人間の物理的距離を限界まで縮めた際に何が起きるのか、人はどのような想いを抱くのか、を探るプロジェクトである。METCALFは身体拡張の為のデバイスではない。剥き出しの金属を身に付け、ロボットの振動や音を身体に直に感じると、人々は生物の鼓動を感じるように、自分と異なる存在である機械に対して様々な感情を覚える。ロボットを人間に着用させることで、機械らしさと人間らしさの境界を明確にし、各々の各々らしさを高めていくことができるだろう。

 

METCALF clioneは金属とプラスチックを組み合わせて制作されており、1.5kgという軽さを実現している。外装のプラスチックには爽やかなグラフィックをあしらい、見た目にも街中に馴染むような”軽さ”を表現している。またMETCALF clioneはスマートフォンなどから無線通信で直感的に操作することができる。より日常での使用を想定したファッションとしてのウェアラブルロボットとなっている。

 

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以下リリース文

2016年3月25日、きゅんくんは”METCALF clione(メカフクリオネ)”というファッションとしての新たなウェアラブルロボットをISIDオープンイノベーションラボと共に発表します。

“METCALF clione”のリリースに合わせて、suzkikenta監督のショートムービーを公開しました。”METCALF clione”と、昨年SXSWで発表した旧作”METCALF”を着用した女子高生が登校する映像です。楽曲はTomggg (Maltine Records) による「Farmers Market」。女子高生役には今川宇宙近衛りこを起用し、METCALFシリーズが当たり前に着用されている未来を爽やかに描きました。

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“METCALF clione”には3つの特筆すべきポイントがあります。「大幅な軽量化」「グラフィックプリント」「スマートフォンなどで操作可能」の3つです。

①「大幅な軽量化」
“METCALF clione”は外装にプラスチックを採用し、大幅な軽量化をしました。リアルクローズを意識したやや小ぶりなサイズにしたこともあり、旧作”METCALF“の重さの半分である約1.5kgを実現しました。また、アームそのものを根本から折りたたみ可能にしたことで、街中での着用も容易くなりました。

②「グラフィックプリント」
グラフィックデザイナーのRei Nakanishiとコラボレーションをし、外装のプラスチックにグラフィックをプリントしました。アルミのパーツとプラスチックのプラスチックの間を僅かにあけることでグラフィックの浮遊感やアルミの物質感を強固にしています。アクリルの透明度とRei Nakanishiのグラフィックが、”METCALF clione”にclioneらしさを与えています。

③「スマートフォンなどで操作可能」
”METCALF clione” にはアスラテック社の開発するロボット用のOS”V-Sido OS”を搭載しました。これによって、スマートフォンやコンピューターから”METCALF clione”を自在に操作することが可能です。スマートフォンアプリで直感的に制御・操作可能なロボットはきゅんくんの開発するウェアラブルアームロボットでは初となります。

 

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“METCALF clione”は6月にフランスで行われる国際的メディアアートイベント「バンニューメリック」にて稼働展示する予定です。また、数量限定で販売される予定です。

直近で”METCALF clione”の実物を見られる機会として、2016年3月にグランフロント大阪で開催される「うめきたフェスティバル2016」内の3月30日〜4月2日に開催されるイベント「うめきた未来ラボ」にて、モデルに実際に着用させての稼働展示を行います。(モデルが着用するのは30日,31日の2日間のみです。)

また、3月26日から4月1日までアパレルショップWEGOの主催するカルチャーイベント「WEGO原宿ファッションギークEXPO」にてフォトブースを展開します。WEGO TOKYO 原宿店に”METCALF clione”を着用した風写真が撮れる顔ハメパネルが出現します。 

3月26日には、横浜スタジアムで開催される「AKB48 単独コンサート」 にて”METCALF clione”の派生作品”METCALF stage”が使用されます。こちらはステージに映えるように設計された新作です。

2016.6.4追記 ISIDオープンイノベーションラボと共に制作した、コンセプトムービーを公開しました。

 

-METCALF clione credit-

created by Kyun_kun
graphics designed by Rei Nakanishi
powered by (Robot OS) V-Sido
special thanks: Amauchi Industry Co. Ltd., Nishina Takumi (TRYBOTS)
produced by ISI-Dentsu Open Innovation Lab

-photo credit-

-movie credit-

model: 今川宇宙 (METCALF) / 近衛りこ (METCALF clione)
music: Farmers Market [JK×MARU-001] by Tomggg (Maltine Records)
camera: 荻原楽太郎  / 稲垣謙一
special thanks: tomad (Maltine Records)
production: Hulot Features
directed by Kyun_kun / suzkikenta

 

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